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March 01, 2005

裁判所・裁判官の知見はどの程度?

「事業の相乗性低い」フジ側、初審尋へ意見書…というニュース、フジ側は、「相互のシナジー(相乗)性は低く、フジサンケイグループのメディアの価値が増大するとは、同社の思いこみに過ぎない」などと言っています。
ライブドア側は、「新株発行はニッポン放送の経営陣の支配権維持をはかったもので違法、フジテレビに新株予約権を割り当てるのは一般株主の利益に反する」と主張し、フジ・ニッポン放送側は「ニッポン放送がライブドア傘下では企業価値が下がる」として、「株主の利益は損なわない」主張しているわけですね。
そしてこの主張の違いが、新株予約権割り当ての是非が法廷の場で争われる際の、争点になるわけです。
裁判の大きなポイントの1つは、「ライブドアとニッポン放送の業務提携が、価値ある新しいビジネスを生み出すかどうか」について、裁判所がどのように判断するか…です。。

私は、ホリエモンはネット技術についての知見が低く、しかもBtoCビジネスにしか興味がないので、今回のライブドアによるニッポン放送買収のシナジー効果はほとんどない…と見ていますが、やりようによってはネット企業と既存放送事業者の提携は面白い効果をもたらす可能性が高いと見ています。そのあたりは、こちら(2005/2/15の日記)に書いた通りです。

それにしても裁判所・裁判官が、「ネットと放送が融合することの意味」を的確に判断できるのでしょうか?

私は実際に、あるプログラムの「完成度を問う」ことを目的とした裁判の当事者となったことがあります。その裁判の審尋で、3人の地裁の裁判官から何度も質問を受けました。裁判官は3人ともコンピュータやソフトウェアに対する知見を全く持っておらず、答えるのに大変苦労した記憶があります。

ラジオ放送とネット技術の融合と言う問題だけを考えて見ても、事業価値を判断するためにには「ポッドキャスティング」やデジタルラジオ技術「HD Radio」といった新しい技術に対する知見は必須です。さらに、現在進みつつあるラジオ放送の変化状況、海外におけるインターネットラジオの状況、ネット配信の状況などを、裁判官は的確に知っているのでしょうか?
はっきり言って、私はこのレベルの話を裁判官が深く理解しているとは思いません。インターネットの本質とネット・アプリケーションの展開予測については、つけ刃の知識で判断できるわけがありません。そうなるとこの裁判、ずいぶんと無意味なものとなりそうです。

Posted by ymmr at March 1, 2005 03:00 PM | TrackBack
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